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  • Nao

癒しの手

今朝、私が起きると、夫が、借りてきた戦争ドラマのDVDを観ていました。人がリアルに亡くなるシーンや血が多く出ているシーンを見るのがつらいので、普段、私は、バイオレンスもの、戦争ものは観ないようにしていますが、今日のドラマは、「バンド・オブ・ブラザーズ」というノンフィクション小説をもとにした、全10話の戦争ドラマシリーズの中の第6話「衛生兵」。最初は戦闘シーンが多くていやだなあと思いながらも、目に入るのでチラチラ見ていると、お!という場面があり、そのまま観てしまいました。




衛生兵のユージーンに「出身のルイジアナでは治療する人のことは何というのか」と同僚が聞くと、彼は「トレイテュール。おばあさんは治療師で患部に手をかざすとガンでも何でも治った。神に祈りを捧げ、痛みや病気の説明をして取り去ってくれるように祈っていた」と話します。


敵に町を包囲され、教会が救護所となっています。激化する戦闘の中、瀕死の兵士たちが運ばれてくるのですが、看護師のルネが兵士に手をかざすところをユージーンがじっと見ています。




この作品をつくった人が意図したかどうかわかりませんが、ユージーンのおばあさんが行っていたのは、憐みの心をもって神に祈り、自分を通路として、患者の心身に霊界のドクター達からのヒーリングのエネルギーを送る、「スピリチュアルヒーリング」だったのだと思います。


そして、ユージーンもそれを「スピリチュアルヒーリング」と認識していたかわかりませんが、その効果を信じ、同僚に話しています。また、ルネの手かざしを印象的に見つめて、その姿におばあさんを重ねたのかもしれません。




ユージーンは、衛生兵の自分と同じように、傷を負った兵士たちを看病し、手をかざすルネに、「その手は患者を癒す、癒しの手なんだ。神からの贈り物だ」と話します。でも「治療なんてうんざり。私には荷が重すぎる」と言われ、ユージーンは言葉を発することが出来ません。手当てのかいなく死んでいく兵士たちを前に、虚無感と絶望感の中にいるルネですが、また負傷兵が来たといわれ、仕事に戻ります。印象的なシーンです。



劇中では、衛生兵がどのようにして任命されるものなのかはわかりません。ユージーンが衛生兵になったのは偶然だったのかもしれないけれども、おばあさんが治療師だったことがあって自ら志願したのかもしれないとも思いました。同僚が「自分は何で衛生兵に選ばれたんだろう、もううんざりだ。」と言うのですが、衛生兵となることへの神の計らい(衛生兵を経験し葛藤すること等によって得られる霊性の向上)がきっとあるのだと思います。





戦争と兵士ということで、20世紀最大のスピリチュアルヒーラーといわれるハリー・エドワーズを思い出しました。あなたにはヒーリング能力があると何人かの霊媒にいわれ、ヒーラーとしての道を歩む前に、彼は、第1次世界大戦で派兵されています。その際、なぜか自分のところに、次から次へと、手をあててほしいという人がやってくるので、やりかたもわからないまま手をあててあげていると、楽になった、癒されたと言われたのだそうです。



かつて世界で起こった悲惨な戦争禍で、そして今も世界で様々起こっている戦火の中において、神に祈り、癒しを求め、人知れず、スピリチュアルヒーリングによる治癒がおこなわれているのだろうということを、深く思った一日でありました。


Nao

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